裏付けなどないけれども頻繁に的中する、マーケットにおいての経験則を指す。
一般に言われている様々なアノマリーを要約して説明します。
頭に留めておく程度ですが、知識を持っていると強気になることができます。
マーケットの中にあるアノマリーをできる限り載せましたが、
検証結果まで言及できませんのでご了承ください。
FX特有のアノマリー
FXに関連するアノマリーを紹介していきます。
年間アノマリー
一年間の周期(ドル円)は、下記のような傾向があるといいます。
1月:不規則
2月:不規則
3月:円高(決算の影響)
4月:円安(決算終了の影響)
5月:不規則
6月:不規則
7月:不規則
8月:円高
9月:円高
10月:円高(米国の株安の影響)
11月:円安(欧米企業決算によるドル高)
12月:円安(欧米企業決算による円安ドル高 )
月間アノマリー
5,10のつく日(ゴトー日)
仲値は毎日、日本時間の9:55に決まります。
そんな中5と10のつく日はゴトー日と言われ、国内企業の決済日のため、輸入企業が取引相手への支払をドル建てで行うために円売りドル買いが生じます。
10時を超すと落ち着くといわれています。
各週水曜スワップ
スワップ3倍デーは水曜なのです。厳密に言うと木曜日朝方の6〜7時。
わかりやすく言うと、水曜夜中~木曜早朝にかけて円安(低金利通貨売り)に加えて、高金利通貨買いが入ります。
月に一度第一週金曜日
FXトレーダーなら誰もが知っている、22時30分より米国雇用統計発表があるこの日。
サマータイムでは発表が1時間早い22時30分になるので、気をつけましょう。
週間アノマリー
ロンドンフィキシング
日本時間の午前1時に金のスポット価格が決定されます。
金はドル建てで取引されるために、この価格がドル需要に影響することとなります。
相場の動きが本格化する時間帯です。
時間以外のアノマリー
大統領選挙関係
米国は大統領が実に強い権力を有しています。
次も当選のためにどんどん株価を押し上げる政策を打ち出しますから、
選挙1年前は株価上げ基調になることが多いのです。
もう一歩俯瞰した目線で眺めると、
中間選挙の年を底にして、大統領選挙の年に向けて高くなります。
米国株高ともなれば勿論資本が集結しますから、ドル高要因となります。
選挙の年は株高、ドル高傾向(ボラティリティは下がる)。
上と同じ根拠です。
前任に物足りなさが多い場合新大統領に対する希望が高まり、やはり株高、ドル高に。
ドル高になりやすい傾向としては、選挙前年>選挙年>選挙翌年>中間選挙年となります。
どちらにしろ、大統領候補の発言からは目を離すことができないのです。
小型株効果
時価総額の小さい銘柄であればある程大型株を凌ぐ収益率をもたらす傾向が見られます。
これはもちろん成長余地のキャパシティに起因します。
リスクリワードの大きい理想的なトレードになります。
配当利回り効果
俗にいうダウの犬理論。配当利回りの高い銘柄は、低い銘柄よりも収益性が高くなります。
日本市場のアノマリー
日本市場でよく見られるアノマリーについて、説明します。
年間アノマリー
1月効果
12月末から1月の第1週にかけて株価上昇。
ウィンターブレイク(あるいは節税売り)の方向に12月下旬頃手仕舞いしたものを、買い戻し始めるから。
つまり、個人トレーダーよりも大口の機関投資家の影響です。
また、1月の株価の値動きは、その年一年の値動きを占う試金石になります。
1月の値動きが上昇ならその年は堅調に上昇するといわれています。
1月から6月に上昇がなかった年は、7月から12月に高値を付けたことはないらしいです。
なお、今までの統計上、日本株式において1月14日は最も上昇しやすい日のようです。
節分天井彼岸底
1月から2月上旬までは上昇したのに、そこから下がっていくというアノマリーです。
4月
なぜかわかりませんが、日本市場において4月はもっとも上昇しやすい月というアノマリーです。
GWの値動き
GWなので日本特有の値動きになります。
長期の休暇で出来高が減ることに加え、4月末の決算発表の影響を受けて、非常に荒い値動きをします。
よくGW=「格好の売り場」が天井と言われたりします。
Sell in May
大口の機関投資家であるファンドの決算によるポジション調整もあって5月は下がりやすいというアノマリーになります。
米国でよく言われており、日本にも波及する傾向にあります。
夏枯れ相場
日本はお盆休み、海外は夏休みに入ることにより、
7~8月(特に8月)は市場が閑散期に入り、出来高がへり、方向性がわからない相場になりがちです。
8月後半の円高
8月は高頻度で円高に触れるアノマリーがあります。
毎年お盆休みに米国債の利払いという実需が発生することで、世界一位の債権国である日本は一旦円安→換金による円高という方向に進むと言われています。
9月~10月の株安
9月はグローバルレベルで、ダントツに株価の下落しやすい月と言われています。
ちなみに次に株価の下落しやすい月は10月。
米国の過去の暴落はブラックマンデーなど主として10月に集中しています。
それ故に10月に買い入れたら収益を出しやすいといったこともある意味アノマリーになります。
その他10月末頃の動き
10~11月はファンドの締めの時期になるため損益確定の売りが多くなります。
また、日経平均の銘柄入れ替えによって生じるインデックスファンドの銘柄入れ替え需要が生じます。
月間アノマリー
TOM(turn of the month)効果
月末安月初高というアノマリーのこと。月の変わり目には、ファンドの締めと買い戻し実需により月初を目指して株高になりやすい風潮があります。
SQに関係した影響
SQ値:先物市場で権利最終日まで取引されなかったものの清算値なんですが、3か月に1度のメジャーSQを伴う週は株高を引き起こしやすいです
週間アノマリー
月曜の株安
土日祝日前に手仕舞いした反発による上昇もあるのですが、それ以上に土日祝日前に発表された悪材料による大きな下落が見られます。
曜日における統計的な影響が望めるのは本質的には月曜安のみです。